紙屑搬送用設備のダクト配管更新工事
ダクトの材質は一般的に錆びにくい亜鉛鉄板ですが、20年以上野晒しにすればさすがに錆びてしまいます。
特に鉄製のフランジ部分から錆が発生し、そこから広がっていき気が付けばダクトは真っ赤に染まってしまう事も。
ふと気になって工場の屋根へ上がってみるとビックリ仰天。
「今のは見なかった事にしよう・・・」と思われた方も少なくないはずです!
ちなみに海が近い工場程、潮風にさらされるので錆びるリスクは高くなります。
ですので海岸沿いの工場の殆どがダクトは亜鉛より耐食性の高いステンレスを使ってるところが多いのです。
ダクトも錆びれば当然、強度も落ちてしまい各箇所で穴が開いてしまう事も
例えば、そこから紙屑が噴出し、山の様に紙屑が溜まっている事も多いです。
もちろん屋根上だけでなく、天井裏でもそういった事はよくあります。
自社工場のダクトの錆び具合を定期的に調査するのも大変だとは思いますが、5年に一回くらいは調査する事をお勧めします。
屋根上であれば、今ではグーグルマップの航空写真でも確認する事ができますので一度見てみるのも良いかも知れませんね。
さて、その錆びたダクト配管。錆び時の対処法ですが、今のところ新品と交換するしか無いのですが
せっかく交換するなら、もっと錆びにくい素材にしたい!と思いますよね?当然、錆びにくいといえばステンレス。
でもステンレスって亜鉛鉄板の4倍くらい金額が高いんですよね・・・
「ステンは高い!」誰も否定できません。そして、「加工しにくい!」だれも否定しません(笑)
その中、大手の鉄鋼メーカー”新日鐵”から彗星の如く現れた商品が登場しました。
その名もスーパーダイマ!
スーパーダイマ・・・ダイマが遂に限界を突破しスーパーダイマに・・・
なんか凄い名前ですね。というかダイマって誰?って感じなんですが
亜鉛めっきの付着量が通常の1.5倍になっており、また凄いのが亜鉛鉄板の弱点でもある切断面。
それが自己再生するってところ。自己再生?鉄板が???仕組みがもうよく分からんです(笑)
弊社では3年程前から、そのスーパーダイマとやらでスパイラルダクトを製作する事にしました。
コストは掛かるのですが、仕入れ業者様とのご協力も頂き、お客様には通常の価格で提供できるようになりました。
ただ条件があって、サイズはダクト直径250φと300φに限ります・・・
そして、配管同士の接続部であるフランジも電気メッキ仕上げの物を採用し、最強のスパイラルダクト(今のところ)を製作しております。
「屋根上のダクトに穴が開いて大変な事になっている」
「またダクトが詰まって製造ラインの生産性が落ちた・・・」
その悩みを解決する工事はお任せください!
という事で、前置きがだいぶ長くなりましたが
今回は、そのスーパーダイマ製ダクト配管取替え工事の記事です。
昨年の12月くらいからスタートました。
まずは、工事前の現状写真です。
結構錆びてますね~。その影響でダクト周辺は紙屑でいっぱいです。
なかなか見る機会の無い屋根上ですので気付かないものですね。
こちらの現場は、ダクトの総距離はなんと700m程。もう少しで1kmです・・・
建物が広すぎて、その場所まで運ぶのがめちゃくちゃ大変でした・・・
これは炎天下の真夏にやっちゃいけない作業ですね。この季節で良かったです・・・
天気にはとても恵まれました。実際、8日間程工事をやっておりますが
晴れ率100%。作業員の中にとてつもない晴れ男がいるのでしょうか?
そして、やはり工事完了後は綺麗になるのは、もちろんダクトだけではなく作業エリア!
普通の”ほうき”や”ちり取り”では間に合わないだろうと、予めホームセンターでスコップを買いました(笑)
そして”土のう袋”では無く”ポリ袋”を30枚程持ってきた。
既設のダクトの下に溜まっているガチガチに固まった紙くずをスコップですくうと・・・出てくるわ出てくるわで僕も作業員もびっくり!
ざっと見積もってもダンプ3車くらいあるんじゃというくらいの量・・・
さすがに現場監督に相談し、掃除部隊を要請してもらう事に。
屋根上のダクト配管はスッキリしました!
これで、今後は屋根上を気にする必要は無いですね!
令和の年を跨いでの工期だったので
思い返せば短いようで長かった感覚です。
あとはグーグルマップの航空写真が更新されるのを楽しみに待ちます。
ではまた!